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絹の実力

 着て気持ちいい

絹には、それ特有の保温力があります。
そして汗や油分を吸収する働きもあります。
また、絹繊維には水分を吸っても
繊維表面はさらっと乾いているという特性があるので、
蒸れることなく芯からからだを温めることもできます。
だから、冬には温かさを夏には涼しさを与えてくれます。

私が初めて絹の実力を体感したのは、冬の北京でした。
ご存知の通り北京の冬は、寒さが大変厳しく、コート、マフラー、手袋、耳あてという防寒具だけではなく、足の冷え対策にパンツの下にレギンスやタイツを履きこまないと街を歩けないくらい。
それが、建物の中に入ったら、暖房がかなり効いていて防寒具を脱ぎ去ったあとの服装では、汗だらけになってしまうのです。

その繰り返しで、風邪をひきそうになっていた私の目に付いたのが、
街のデパートで売っていた絹の下着。
「冬温かく、夏涼しい」のが特徴だと言われている絹だったら、
この悩みを解決できるかもしれない!
また、その特徴が本当なのかどうなのか試してみることができるいいチャンスだ!
と思いました。

そしてあわてて、絹のレギンス、キャミソール、靴下などを手に入れました。
薄くて気持ちいい肌触りの絹をまとった後は、北風ぴゅうぴゅうの中でも寒さを感じることなく、暑すぎる暖房の中でもじっとり汗をかくこともなく、とても快適に過ごせたのには、おどろきました。

スキンケアとして肌を守る

(1)タンパク質の構成が人の肌とほとんど同じ
絹を構成するタンパク質は、人間の肌や筋肉を作る成分とほとんど同じなので、肌へのなじみがとてもよい。
(2)人の肌と同じ弱酸性(約pH5)
人の肌は、外の雑菌から体を守るために汗や油をだして弱酸性のバリアを作っている。強アルカリ性である石鹸などで肌を洗うとそのバリアを取り去ってしまうが、絹は、肌と同じpHなので体のバリアを守ることになる。
(3)紫外線を防ぐ
それは、絹を日向干しすると黄色に変色するのは紫外線の影響だということからもわかるように、 絹には、紫外線を吸収しカットする働きがある。
(4)適度な湿度、つまり水分量を保つ
繭は、蚕にとっては「子宮」のような働きをしている。つまり繭の中を快適な環境に保つために、優れた吸湿性と放湿性を備えている、つまり、水分を多くもなく、少なくもない、ちょうどいい湿度に保つことができる。
(5)肌の弾力を保つコラーゲンに働く
コラーゲンとは、肌のハリ保つゴムのような役割を果たすもので、
人体が自分で作ってはじめて効果があるものなのだが、
シルクには、このコラーゲンを作る細胞を働かせるための酵素(コラゲナーゼ)を活性化する成分が含まれている。
世界で初めて絹の製法を編み出し、その生産量の大部分を占めているのが中国です。
その中国の中でも、たくさん絹を生産しているのが遼寧省。
そこには、世界唯一の野生の絹の研究所があります。
また、そこは、絹で人工皮膚を作るための研究のために、日本に留学されたこともある研究員もいるくらいに有名な研究所であるということも知ったので、実際に尋ねて行ったことがあります。

そこには、「養蚕」と「野蚕」がありました。
「養蚕」とは、農家の屋内で飼われている蚕のこと。「野蚕」は、野外で育つ蚕のこと。
そこで学んだのは、「養蚕」の糸はとても滑らかで、綿密な構造をしているので、衣服や下着など、着るものを作る絹にふさわしく、「野蚕」は、野外の厳しい環境で育っているので、糸になったときには太さにばらつきができるけれど、多孔性で、湿度、温度の調整や、光の吸収・反射などに優れているので、スキンケアアイテムをつくるのにはふさわしいということや、
絹には、UV―AやBから肌を守るという特徴がありますが、この、「養蚕」と「野蚕」では、その紫外線通過率がぜんぜん違うということでした。

食べて栄養補給

絹のタンパク質である、フィブロインは18種のアミノ酸で構成されています。
そのうちの、イソロイシン、ロイシン、バリン、フェニルアラニン、スレオニン、メチオニン、リジン、トリプトファンの8種類は、人体では作ることができない必須アミノ酸。
●絹成分の特徴
・アラニン:アルコール代謝作用
・グリシンとセリシン: 血中コレステロール低下作用
・チロシン: パーキンソン病や痴呆症の改善
・絹オリゴペプチド:インシュリン分泌促進作用 、
 アトピー性皮膚炎など、皮膚疾患の改善
・ロイシン、イソロイシン、バリン:疲労回復、筋肉の強化

体は食べ物で作られています。
美と健康を保つためには、良質のものを食べるということが大切になります。

動物性と植物性に分類できるタンパク質は、
筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪など
人間の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素です。
タンパク質は、体の中で消化されるとアミノ酸に分解されます。
アミノ酸は20種類あり、これらを組み合わせてできるたんぱく質の種類は10万種類にも及ぶと言われています。
そして、アミノ酸には、体内で合成できるものとできないものがあります。体内で合成できない9種類を「必須アミノ酸」といい、食事からとる必要があります。
必須アミノ酸も毎日バランス良く摂ることで、体を作る助けとなるのです。

「必須アミノ酸」は、以下の通り。
ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、
トレオニン、トリプトファン、バリン
~最後に~
絹は、着ても、塗っても、食べても、美容と健康に役立ちます。
わたしのコンセプトは「本当のきれいは体の内と外から」なのですが、
この絹という素材はそれにピッタリ当てはまるので、極上素材として
ご紹介することにしました。