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「どうしていつまでもこんなにきれいな肌でいられるのか」
その秘密を知りたいと思い、いろいろと聞いただけではものたりなくて、密着して生活をともにしました。
その結果、わかったこと
は、彼女たちはお祖母さま、お母さまから伝えられている美容法を実践していることでした。それは、顔や首に塗るのではなく、美しくなるた
めに必要なものを口から摂っているのです。
さらに、身体を冷やさないこと。これは中医学(漢方)の伝統的な養生法を引継いでいるのでした。
それと、もうひとつ気になっていたのは、香港に遊びに来る日本女性は、日本で買うよりも割安で手に入るヨーロッパやアメリカ製
のブランド化粧品をわんさと買い込んで持ち帰るのに、中国製の化粧品には目を向けないことでした。
その理由を考えてみると、わけあって中国製を敬遠しているのではなく、その製品の成分や特徴などを知らないからではないだろう
かと。伝統ある漢方を原材料にした中国のコスメ(漢方コスメ)を愛用して、そのすばらしさを知っていた私は、とても残念に思い、中国と日本
の架け橋になって、日本女性にその真髄を伝えようと心に誓いました。
「アジア人の肌はアジア人が一番知っている」
「漢方コスメは肌に効く」
私は信じる道を進むことにしました。
また、日本向けには目が肥えた消費者に受け入れてもらえるよう、パッケージデザイン も改めました。化粧品はイメージも大切ですから。
「安心して使え、効能が期待できる」私の商品コンセプトです。
しかし、国際基準に達した製法で良質の原材料を使って効能のある製品をつくっている会社も多いのです。
健康食品やサプリメント、コスメは、直接、健康、美容へ影響を及ぼしますから、口にしたり肌にぬったりして弊害があっては本末
転倒です。ですから、私はまず、手がける製品の安全性を最優先しています。
そのために、中国各地の国際基準に達している製品をつくっている製造現場へ 出向いて自分の目で確かめるだけでなく、大学や研究所を訪ね、最新の情報を 得たり、自ら開発するものについては、安全性が確認できる漢方を捜して、 タイ、インド、インドネシアなど数多くの国へ足を運び、確認します。
さらに、サプリメントは母校の南京中医薬大学で“薬王”の威名をとる王春根 (ワン・シュンゲン)教授の元へ何回も通って教えを乞い、教授の目に叶った ものだけを厳選して使用するようにしています。 時には安全性に何の問題がなくても、王教授の最終的な見極めが得られないと 使わない材料が出たりします。
そこで、私は生活の場にしている香港で、漢方の安全性を広く呼びかけて、その認識の重要性を喚起することにしました。
私はこの商会に対して、漢方生薬を原材料にする健康食品やコスメの国際安全基準 を確立させ、それを加盟メーカーに順守させる「草本安全標準委員会」を下部組織 として創設することを提案して、実現させました。
具体的な活動は、次のとおりです。
「認証シール」は赤色の丸い「安」のロゴが目印です。
私は委員会の組織化を呼びかけ、実現させた功績が認められ、2003年に行われた香港中薬聯商会創立75周年記念式典で表彰されました。 そして、さらに活動を広げたいと、中医学の国際スタンダードを確立させるために創設された香港、マカオ、中国、台湾が加盟する国 際機関にも香港代表として参加しています。
科学技術の進歩が目覚しい時代に、漢方コスメはかつてのように大々的な宣伝によって形成されるイメージで選ばれ、情緒的満足が得られ ればよいものではなく、保湿や美白などに効能があるとうたわれる製品であることが求められるようになっています。 伝統の漢方も科学的視点で捉えて、その効能を証明し、それを伝えることが大切であると思います。
つまり「アジアのキレイは世界のキレイ」と認められるように発展させることです。
言葉を変えれば、オリジナリティのある漢方コスメの開発と国際化です。
そうなれば、日本の女性だけでなく、中国、香港の女性も漢方コスメを“逆輸入”して今よりもっと愛用してくださるようになるでしょう。 そのためには、優れた品質の製品をつくるだけではなく、まず、知ってもらい、試して、認めていただく必要があります。 イベントやセミナー、書籍の出版なども積極的に取り組んでいきたいと思っています。
二番目は人材の育成です。
2003年に南京中医薬大学・高木祐子東方美学研究院の院長に就任して、「中医美容」の
講義をするようになりましたが、学生に美容に関する知識と情報が不足していることを
痛感しました。
私は中国、香港で学ぶことの大切さを身をもって体験することができました。だからこそ、ひとりで も多くの学生が大学で学んで国際的な最新情報を得て、漢方を理解し、新たな発展に貢 献できるように、「高木祐子基金」の奨学金制度を設けました。それは、巣立って行く学生たちを通じて中医美容学を世界に広めることにより、世界の美容のスタンダードのひとつになることを確信しているからです。
三番目は中国コスメを愛用して、「きれいになれたわ」という声をひとりでも多くの女性から発していただくことです。 日本に限らず、世界中のあちこちから。
最後は、きれいはコスメだけではなく、香港女性が実践しているサプリメントを食べる美容のように、内からの美容と外からの美容を同時に行っていただきたいと思っています。きれいは内と外の両方からという認識を多くの方に持っていただき、実践していただくこと。
そうです、中医美容学の真価を世界に知っていただくことが、私の夢です。